ウェビナーとは?BtoB担当者向けにマーケティングにおけるウェビナーの基本からメリットまでを一気に解説

ウェビナーとは何か——オンラインセミナーの基本と、会場開催・Web会議とのちがい
用語と呼び方の整理(ウェビナー=Web+Seminar)
ウェビナーは「Web+Seminar」の造語で、インターネット上で行うセミナーを指します。単なる動画配信と違うのは、参加登録やQ&A、投票、アンケートなど“イベント性”を持っている点です。
形式は大きく二つあり、登壇者と参加者が同じ時間を共有する「ライブ配信型」と、録画をあとから公開する「オンデマンド型」。この二つをうまく組み合わせることで、集客から育成、商談支援まで幅広い局面で使えます。
出典:Zoom Video Communications Japan『ウェビナーとは何ですか?』
Web会議とのちがい(多数向けに“見せる”前提)
Web会議は社内打ち合わせや小規模な打ち合わせ向けで、全員が発言できる設計です。一方ウェビナーは数十人から数百人単位に情報を届ける前提で作られています。
参加者は基本的に発言せず、主催側が一方的に配信をコントロールします。質問や意見はQ&A機能やチャットで集める仕組み。つまり「全員で話す場」ではなく「主催側が演出するイベント」という違いがあります。
出典:Zoom Video Communications Japan『ウェビナーとは何ですか?』
会場開催とのちがい(会場費・移動が不要で参加しやすい)
従来の会場セミナーは、場所の確保や参加者の移動が必要で、主催・参加双方にコストがかかります。ウェビナーならその負担がなく、気軽に参加できるのが大きな利点です。
全国どこからでも視聴できるため、対象者の範囲も広がります。ただし、対面と違って相手の反応が見えにくいので、投票やアンケートを通じて関心度を測る工夫が欠かせません。
出典:ジャパンメディアシステム(LiveOn)『ウェビナー(Webセミナー)とは?』(2018/2/19、追記:2020/12/17)
BtoBマーケでどこに効くのか——新規獲得・育成・商談支援の3局面
新規リード獲得(テーマ次第で母集団を広げやすい)
「業界動向」や「最新トレンド」といったテーマを掲げれば、これまで接点のなかった層にもアプローチできます。移動や場所の制約がないため、参加ハードルが低く、展示会の代替・補完チャネルとして使う企業も増えています。
会場セミナーの5〜10倍規模の集客になるケースもあるとされ、母数づくりの第一歩に向いた施策です。
出典:才流『ウェビナー開催の基礎知識』(2025/5/16)
育成(ナーチャリング)——理解を一段ずつ深める
見込み顧客を育成するには、コンテンツの段階設計がポイントです。最初はノウハウ系コンテンツで裾野を広げ、次に事例紹介や製品デモで検討層の理解を深めます。
さらにアンケート結果や参加ログを分析し、関心度が高い層には追加の情報提供や営業フォローを重ねていきます。こうした“段階的な理解の積み上げ”にウェビナーは相性が良いのです。
出典:シャノン「ウェビナーとは?基本から集客、コンテンツ作成のコツまで解説」(2025/7/15更新)
意思決定支援(商談直前)——不安をつぶし“次の一歩”へ
導入検討の最終段階では、価格やサポート体制、リスクへの不安が障壁になります。ウェビナーであればQ&Aを通じてその場で疑問を解消でき、安心感を提供できます。
加えて、画面上にデモ予約や資料請求ボタンを常に表示しておけば、視聴者が興味を持ったタイミングですぐ行動してもらえます。営業との橋渡しをスムーズにする施策として強みを発揮します。
出典:才流『【テンプレート付き】ウェビナー運営成功マニュアル』(2025/5/16)
いまウェビナーが選ばれる理由——他施策より費用対効果が出やすく、評価も高い
コストに対して成果を回収しやすい
会場を借りる必要がなく、登壇者も社内や自宅から配信できるため、費用と工数を大幅に削減できます。しかも録画を残して再利用できるので、一本のウェビナーから複数の成果を引き出せます。
短く切ってSNSで配信する、記事にまとめてオウンドメディアに載せるなど、派生コンテンツ化も容易です。投資に対して成果を積み上げやすいのが評価されています。
出典:シャノン「ウェビナーのメリットとは?ツール導入の際のポイントも合わせて解説」(2025/7/15更新)
実施側の評価も高い(“効いている”という声が多い)
国内調査では、ウェビナーを実施した担当者の約8割が「成果を感じた」と回答しています。
特に月1回など定期的に開催する企業は、回数を重ねるごとに効果を強く実感していることが示されています。単発イベントではなく「運用型施策」として取り組むほど成果が積み上がるのがウェビナーの特徴です。
出典:Bizibl Technologies『ウェビナーマーケティング実態調査 2024』(2024/4/22)
営業につながる動きが出やすい
ノウハウ型ウェビナーで幅広くリードを集め、フォローで製品紹介ウェビナーに誘導する二段構えは、多くの企業が実践する王道パターンです。
製品回では人数は少なくても、アポイントや資料請求といった営業につながる動きが増えやすい。つまり、ウェビナーは「母集団拡大」と「商談化」の両方を一連の流れでつなげられる手段として重宝されています。
出典:シャノン「ウェビナーとは?基本から集客、コンテンツ作成のコツまで解説」(2025/7/15更新)
オンデマンドで効果が上がる理由——ライブ後にも成果が伸び続ける
当日参加できない層をしっかり拾える
日中は会議や商談が詰まっていて、どうしても参加できない人は一定数います。録画を公開しておけば、空いた時間に視聴してもらえるので、取りこぼしを防げます。
さらに「録画も配布します」と事前に告知しておけば、安心して申し込みにつながるケースも多いのです。
出典:デジタル・ナレッジ「セミナー(ウェビナー)とは?メリットや配信方法を解説」(2025/5/13)
配信後もしばらく視聴が増えていく
ウェビナーの魅力は、開催当日で終わらないことです。録画をオンデマンドで公開しておけば、配信から数日〜数週間にかけて視聴が増え続けます。
フォローのメールで録画リンクを配布すれば、さらに視聴が伸び、ホワイトペーパーや事例ページなど次のコンテンツへの導線にもなります。
出典:J-Stream『3つのウェビナー配信形式の解説』(2023/9/1)
録画の再編集で“二次利用・三次利用”ができる
ウェビナーは再編集によって、営業や広報で繰り返し使える資産になります。チャプターに分けて必要な部分だけ見せたり、ハイライトを短尺動画にしてSNSに投稿したり、内容を記事やFAQにまとめるなど、多用途に展開できます。
一本のウェビナーから複数の施策を生み出せるのは、他の手段にはない大きな強みです。
出典:シャノン「ウェビナーとは?基本から集客、コンテンツ作成のコツまで解説」(2025/7/15更新)
まず何から始めるか——目的→KPI→テーマ→体制→準備の順に整える
目的とKPIを先に決める
まずはゴールを明確にしましょう。新規リードを獲得したいのか、既存リードを育成したいのか、それとも商談を後押ししたいのか。目的が決まれば、追うべきKPIも決まります。登録率、参加率、平均視聴時間、デモ予約率など、数値で進捗を測ることで次の改善も見えてきます。
出典:才流『ウェビナー開催の基礎知識』(2025/5/16)
方式と体制を決める
ライブか録画か、あるいは両方か。ターゲットや社内のリソースに応じて決めます。司会や登壇者、配信担当、営業フォローなどの役割を事前に割り振り、進行台本を準備することが成功のカギです。これにより当日のトラブルや不安を最小限に抑えられます。
出典:才流『【テンプレート付き】ウェビナー運営成功マニュアル』(2025/5/16)
準備の基本フロー
「申込フォーム→告知→リマインド→本番→アンケート→録画公開」という流れをテンプレート化しましょう。とくに録画の即日公開は、オンデマンド視聴を伸ばすうえで効果的です。一度型を作れば、2回目以降は効率的に運営でき、シリーズ化も容易になります。
出典:シャノン「ウェビナーとは?基本から集客、コンテンツ作成のコツまで解説」(2025/7/15更新)
まとめ—月1回×録画公開から小さく始め、数字で確かめて育てる
ウェビナーは「広く届けられる」「長く見てもらえる」「次の行動につながりやすい」という3つの強みを持っています。まずは月1回、社内で話せるテーマで一本つくり、録画公開とフォローをセットで運営してみてください。数週間後、登録者や視聴者の中から“次の一歩”を踏み出す人が確実に現れるはずです。
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